days to spin−白い糸と赤い糸− | ナノ
-young lady and guard‐ 18  [ 40/66 ]


「お疲れさん」


仕事を終え、ドレスの埃を払うリアラに双子銃を仕舞ったダンテが近づく。


「今回、俺は必要なかったかな」

「そんなことないです。ダンテさん、怪我とかしてませんか?」

「この通り、どこも怪我はしてないぜ。お前は大丈夫か?」

「はい」

「そうか、よかった」


優しく頭を撫でる温かな手に、リアラは柔らかな笑みを浮かべる。離れかけたダンテの手を掴み、リアラは顔を寄せる。


「よかった、ダンテさんが無事で…。ダンテさんの隣から悪魔の気配を感じた時は、心配でたまらなくって…」

「リアラ…」


その言葉から伝わる優しさに、ダンテはふ、と笑みを零す。


「本当、お前は…」

「?…っ!」


不思議そうに首を傾げたリアラに、影が覆い被さる。チュッ、と音を立てて唇を離したダンテは、楽しそうに笑いながらリアラへ手を差し出す。


「仕事も終わったし、屋敷に戻ってゆっくりするか」

「もう…」


恥ずかしさに頬を赤く染めながらも、リアラは差し出された手に自分の手を重ねる。
ゆっくりとした足取りで、二人はその場を後にした。

  
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