days to spin−白い糸と赤い糸− | ナノ
-young lady and guard‐ 15  [ 37/66 ]


「終わった…」


屋敷から庭へと出たリアラははぁ…とため息をつく。
あれから二時間、豪勢なパーティーがようやく終わりを迎え、招待客達は屋敷へと帰っていった。人の行き来がなくなり静けさを取り戻した庭で深呼吸をし、人心地つく。


(やっとこれで仕事ができる…ダンテさんはどこだろう?)


まずはダンテと合流しようと、リアラは彼の気配を探す。少しして感じ慣れた気配を見つけたが、あれ?とリアラは首を傾げた。


(もう一つ気配を感じる…誰かといるのかな?)


依頼主はまだ屋敷にいたから、招待客の誰かだろうか。そう考えていたリアラは、その気配から微かに感じたものに目を見開く。


(!これは…悪魔の気配…!)


集中していないとわからない程微かなものだが、間違いない、これは、自分達が狩らねばならないものの気配。これ程巧妙に隠しているとは、上級の悪魔かもしれない。


(ダンテさん…!)


大切な人に迫る危険に胸が締めつけられる思いで、リアラは駆け出した。

  
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