-young lady and guard‐ 6
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「あれ?でも、男の人だけを狙うなら、ダンテさんと一緒じゃない方がいいんじゃない?私一人の方がいいんじゃ…」
「それも一理あるんだがな、女だけだとその悪魔が現れないかもしれないってあちらさんは考えてるんだよ。だから、男のデビルハンターも一緒にしてほしいんだと」
「ああ、なるほど…」
「まあ、その可能性はあるな」
「でも、それだとダンテさんが囮みたいで何だか嫌ですね…」
「そうも考えてるだろうからな、仕方ないさ」
「気悪くしないでくれな。あと、これはあまり言いたくなかったんだが…」
気まずそうに視線を逸らし、チラリとリアラを見るとロイは続ける。
「最初は、お前だけ紹介したんだよ。だが、あちらさんは女に依頼がこなせるのかって疑っててな。腕は確かだって説得はしたんだが、なかなか首を縦に振らなくて…最終的に男のデビルハンターも一緒にするってことになったんだ。…悪いな、後から言う形になっちまって」
「気にしなくていいよ、そういう人って多いし。それに、引き受けるって言っちゃったしね」
「助かる。それでだな、一週間後、別荘に来てほしいってあちらさんが言ってるんだ。たぶん、その時に詳しい内容を聞かされると思う」
「一週間後に別荘ね、わかった」
「俺は後から依頼場所の隣町に向かう。仕事が終わったら教えてくれ。何かあったら連絡するよ」
「わかったわ」
「話はこれでおしまいだ。時間取らせて悪かったな、お二人さん。俺はこれで帰るよ、後は二人でごゆっくり」
「ごゆっくり、だなんて…」
「ははっ、じゃあな」
ひらひらと手を振り、ロイはその場を後にする。店のガラス越しにその姿を見送っていたリアラに、ダンテが尋ねた。