ちっちゃくなったでびるはんたー☆ 6

昼食も終わり、こちらは片付けの真っ最中。


ちゃんと大人しくお利口に出来たらいーこいーこしてあげる、御褒美にストロベリーサンデーあげる。

その言葉が効果を発揮したのか、髭と若はそわそわしながらもおとなしくしていた。
というより片付けの時間だけであるため、総合的に見てかなり短い時間だ。

つまりは結局最初から用意していたということ。
髭と若の目の前にはデザートたるひんやり冷たいストロベリーサンデーが置かれた。

体が小さいからかもしれないが、いつもよりも大きく見えるそれを、2人はキラキラ目を輝かせて堪能した。


ストロベリーサンデーをたべる時の表情はいつもとかわらなく見える。
今は年相応だ。

つまり、普段からストロベリーサンデーを前にすると子どもということなのだろう。
リアラとディーヴァはクスリと笑みをこぼし、食後のお茶を飲んだ。



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それから4人は、公園に散歩に出掛けることにした。

今回は髭と手を繋いでディーヴァが、若をだっこしてリアラが連れるといういつもとは違う組み合わせである。

なぜかというと、若を抱っこするのにデビルハンターでもないディーヴァの細腕では持ち切れなかったからだ。
だって重いんだもん、ディーヴァはそうもらした。


「子供らしく遊んでらっしゃい!!」

公園につくと、リアラもディーヴァもそろってちびっこ2人を遊具へと送り出しベンチで様子を見ることにした。

いい年して遊具で遊ぶ?…さすがにそれはない。
そう思いつつ、ダンテ達は全力で遊ぶのだった。

こんな経験は滅多に味わえないのだから、小さいなら小さいなりに楽しんだもん勝ちだ。

小さくても半魔。
全力で漕ぐブランコはサーカスもかくや、高速で回転した。
……遊具が壊れそうで怖い。


遊具を壊した場合の公共物破損の代金は…。
冷や汗まじりにディーヴァが計算し、ダンテ達に向かって叫んだ。

「頼むから、物は大事に扱って!
 また借金が増えちゃうよぉ!」

リアラはそれを見てクスクス苦笑するのみ。

「わ、笑い事じゃないよぉ!」
「ふふ、ごめんごめん。
 …まるで子持ちの母親の気分ね」
「え?
 うん、そうだね…」

母親…。
いつかはきっと自分達も母親になるのだろう。
そして隣にはダンテがいる。

そう考えただけで胸の内がほっこりとあたたかくなる、そんな感じがした。

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