狼とうさぎの1週間 35

「で、わかったのか?」

ようやく食べ終わったディーヴァに髭が聞いた。
資料の解読が済んでいるなら早く知っておきたいところだ。

「とりあえず寝かせてやんねぇか?」

「いいよ。今言ったほうがいいから…ふわあ…」

眠い眠いとこぼす恋人を心配しながら若が止める。
だが、ディーヴァはそれを遮って話を進めた。

「なんならコーヒーでも淹れてくるぜ」

「あ、ディーヴァちゃんはコーヒー飲めないの」

カフェインを取れば少しは話しやすいだろうとネロが言う。
だが、リアラの一言にネロは「子どもかっ!!」と突っ込まずにはいられなかった。
ディーヴァの説明はそれから5分たらずで終わった。
なんのことない。
あの悪魔は悪戯をして遊ぶ悪魔で、呪いの種類はたくさんあるようだったが、動物の体の一部が生えるという呪い…これは1週間で解けると書いてあったのだ。

「1週間…もうすぐじゃねぇか。よかったな」

「悪戯好き…それってダンテさん達と変わらないですね」

ネロが安心した様子で胸をなでおろし、リアラが苦笑した。

「なんだ、愛する男の深〜いキスで戻るとかだったらよかったのにな」

「うんうん」

ダンテ達が少しがっかりしながら言った。
いつもそういうキスしてる気がするよ、リアラはそう思ったがダンテ達には物足りないのかもしれない。

「ちょっと眠らせて…」

話が終わってしまい、また眠気が襲ってきたのか、ディーヴァはソファーに身を沈めた。
そのあと10秒ほどで寝息が聞こえてきた。

「うわ、おやすみ10秒かよ」

「はや!」

「しばらく寝かせてあげよ…あれ?」

リアラの目に耳をつけたディーヴァの姿が映った。

「くしゃみしてないよね?驚いてもいないよね?」

どういうことなのかしら?
リアラが不思議そうに首をかしげる。
髭はリアラの肩に手を置き、若はディーヴァの髪を梳きながら言った。

「お前らって寝てるときも半獣化してるんだぞ」

「知らなかったか?」

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