狼とうさぎの1週間 22
「うんうん!うさ耳が生えても、これで大丈夫だよ」
「かわいい、ありがとう!」
「いつにも増して愛くるしくなったじゃん。ディーヴァを可愛くしてくれてありがとな、リアラ!」
「ふふっどういたしまして」
「もう、ダンテったら…はい、リアラお姉ちゃんの分だよ?着てみて」
「わあ、ありがとう…」
同じくフードを被ったリアラがその場でぐるりと回る。
涼しげなペールブルーの布地がリアラの髪とお揃いでとても合っている。
髭は驚かせないようゆっくりとした動きで、リアラを抱き締めた。
「かわいいな。今すぐ食べたくなった」
そしてこめかみに1つ、口づけを落とす。
「ダンテさんっ!お土産買ってきますから私を食べるのはやめてください///」
わたわたと慌てるリアラがすごくかわいい。
でもこれ以上したらかわいそうかな、と髭はからかうのをやめた。
「冗談だ。ならアイス買ってきてくれよ、苺味でよろしく」
「あ!オレも苺味な!」
お土産と言われて、何がいいか進言するあたり、髭は抜け目ない男だ。
リアラとディーヴァはため息を吐いた。
「はあ、ちゃっかりしてるなあ…」
「全くもう…でも、元々アイスは買う予定だったからいいか!それじゃ、早速買い出しに行きましょう」
「うん、そだね。それじゃ行ってきます!」
リアラとディーヴァはウキウキと楽しそうに買い物に出掛けた。
その手は繋がれていて、見送ったダンテ達には本当に仲のよい姉妹に見えた。
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