女の子×女の子 1

「お前、またか」

「まただ」


がっくりと肩を落とす、自分よりも背の高い女の子。
そのシャツの襟首からたわわに実った果実で出来た谷間が覗いている。


「またやったのか」

「だって、ダンテったら私を使ってくれないんですもの」

「たまに使ってるだろ」

「今度は記録更新よ?半年」

「魔具がいっぱいあるから、仕方ないんじゃない?」

「それでも使ってるのはリベリオンがメインじゃない。私つまらないのよ」


そう言って赤毛のセクシーな格好をした悪魔――ネヴァンが私の肩に腕を乗せて凭れ掛かってくる。
どうやら物置に仕舞われてて気分を害したネヴァンの悪戯にダンテが掛かったようだ。


「くそっ。いつもの食事かと思ったのに」

「残念ね」

「で、今度のは?一日でまた治るでしょ?」

「いいえ」

「は?」

「今回はお腹いっぱいになるまで食べたから、調子が良くてね。多分一週間は解けないと思うわ」


ぺろりと自分の唇を舐めるネヴァン姐さん。
その姿はエロいが……


「一週間!?」


とんでもないことに唖然としている、現状女の子のダンテがいるわけで。
がくりと膝をつく女の子の背中には、哀愁が漂っている。


「今後これに懲りて私を無視しないことね。鈴からも言っておいて」

「まぁ……考えとく」

「じゃあね、ダンテ」


投げキスをしてコウモリの姿に変え、吸い込まれるように物置の中に消えていく。
放心状態のダンテ♀。
その背中を見て、バージルと目を合わせてため息をついた。


「おにーちゃん。悪いけど出掛けてくる。お昼は一人で食べてもらってもいい?」

「ああ」

「ほら、ダンテちゃん。準備して」

「準備って、何の」

「そんな格好じゃ1週間過ごせないでしょ」


スコルが持ってきたライダースジャケットを手にとって腕を通す。


「デート、行くぞ」

「……は?」

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