一緒にいるだけで溶けてしまいそう 2

次の日の土曜、様々なデザインの洋服が揃う大きなショッピングスポットにやってきたリアラとディーヴァ。

お互いに全く違うジャンル・用途であろう洋服を選んでいく。


「え、ディーヴァちゃん…こんなに足出すような服を、ニーソックス付きで履けって言うの?」

差し出されたものとディーヴァのニコニコ笑顔を交互に見る。

膝上丈のピンク色のプリーツスカートだ。
その裾からは白のレースがちらちらと見えており、とても女の子らしい物だった。
そして当然のように付け加えられているのは白のニーソックス。

売り物なのでパッケージからは出せないため、ニーソックスまでは試着できないがこの組み合わせは間違いなくかわいいだろう。
想像に固くない。

今は黒タイツ姿だが、タイツの上から履いたピンクのスカートはリアラの目にとても甘くかわいく映った。

「やっぱり!いつもモノトーンか青系を選んでるけど、ピンクもいいね!似合う似合う」
「そう…かな」
「これでダンテさんイチコロだよ。あたしの方のダンテは「男はミニスカートが大好きだ!ついでにニーソからの絶対領域は正義だ!」っていっつも言ってるもん」

やっぱり若は我が道をいく変態だ。
きっとそのままミニスカートの中を覗こうとするのだろう。

「今回はその貴重なご意見にのっかってみました」

リアラは普段からあまりスカートやフリルのついた服は着ていなかったし、持っていなかった。
どちらかといえばシンプルで、かっちりしていたり、足を出すにしてもショートパンツが多いという服のコーディネートである。

ディーヴァが一度試着室から出て確認するリアラのため、ツーストラップの黒パンプスを持ってきた。
よく見れば試着室専用のミュールではなく、れっきとした売り物。

「えーと、これは?」
「今回のコーディネートに合わせた靴でございます、シンデレラ姫。リアラお姉ちゃんってこういうのは持ってなかったでしょ?あたしのセンスが言っている!ピンクのスカートと白のニーソックスにはこの靴だと!」
「は、はあ…」

かわいいものが大好きなディーヴァ。
その熱い力説にしばし目が点になるリアラ。

そんなリアラにさらに追加でトップスが手渡された。

「靴の前に上も考えなきゃいけなかったね、これがいいと思うんだぁ」

白い服だった。
アームドレスのような袖になっている、肩や胸ぐりの大きくあいたふわりとしたシフォン素材の服。
胸から下が切り替えになっており、まるで乳袋。
切り替えの下は裾にいくにしたがいフレアに広がっていて、とてもかわいらしい物だった。

乳袋、つまり胸が大きければ大きいほどに似合いそうだ。
そう、ディーヴァのような巨乳の女の子に…。

顔をピシッとひきつらせる。

「このトップスはちょっと…ディーヴァちゃんの胸向きじゃ……」
「そんなことないよ。胸は関係ない。自分がいいと思ったものを好きな時に着る!それが正義!」
「えー…というか、甘くなりすぎない…?」

どこにも辛口アイテムがなく、上から下まで甘々コーディネートだ。
心配するリアラをディーヴァが試着室に押し込んだ。

「ダイジョブダイジョブ。たまにはこんな恰好するのもダンテさんにいい刺激になっていいと思うよ?」
「刺激って……変なことされたらどうするの」
「変なことって?」
「あ、ううん!何でもない」

ディーヴァと若はまだキスの先は経験していない。
それどころか、ディーヴァはそういった知識に疎い世間知らずの女の子。

若が先に進みたいのを我慢し、ディーヴァが性知識に触れることがないよう気を付けているのに、自分がいらん知識を植え付けるわけにはいかないのだった。
ゴソゴソと衣擦れの音が響く中で、リアラはため息を吐いた。

「せっかくオンナノコに生まれたんだし楽しまないとね!って言っただけよ」

着終えたリアラは試着室のカーテンを一気に開けた。

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