幼なじみ振り向かせ大作戦! 2

「じゃあ、行ってくるね」

「ああ。あまり遅くなるなよ」

「そんなに時間かからないよ」


次の日、アリスは出かける支度をして事務所の扉を開けた。食材の買い出しに行くのだ。


「今日はダンテは事務所にいるの?」

「ああ、今のところ依頼も入ってねえしな」

「そっか、わかった。じゃあ、行ってくるね」

「ああ」


笑顔で手を振り、扉の向こうに消えたアリスに手を振り返したダンテは椅子に深くもたれかかる。


「さて、と…どうするかな」


依頼がない時はかなり暇だ。普段ならもう一眠りしてしまうところなのだが、今はそんな気分でもなかった。
銃の手入れでもするか、とダンテが身体を起こしたその時、事務所の扉が開いた。


「相変わらず暇そうね」

「…トリッシュか」


姿を現したのはトリッシュだった。トリッシュは机の前まで来ると、唐突に切り出す。


「ちょっと話があるんだけど、つきあってくれない?」

「話?ここじゃダメなのか?」

「ええ、話してる途中にあの子が帰ってきても困るから」

「あの子?アリスか?」

「そう。さっき出かけるあの子を見たから」

「…わかった」


トリッシュの言葉をいぶかしがりながらも、ダンテは椅子から立ち上がった。

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