瑠璃と碧 10
「ケルベロス、そっちに回って!」
「承知した!」
リアラの指示に従い、ケルベロスが反対側に回り込む。両側からスケアクロウの群れを囲むと、リアラとケルベロスは空中に無数の氷柱を生み出し、一気に降り下ろした。
ギィイイイ!!!
悲鳴をあげ、スケアクロウ達は砂になって消えていく。残りのスケアクロウを倒しながら、リアラはダンテのいる方を見やる。
ダンテはスケアクロウの群れに混ざっていたヘル=プライド達の相手をしていた。
5体と数では相手の方が有利なはずなのに、ダンテの前ではまるで意味をなさない。襲いくる鎌を飛んでかわし、着地するとダンテはリベリオンを構える。
「さっさと消えな!」
言うと同時に5体の内の一体に突進し、スティンガーを見舞う。次いで切り刻むように斬撃を繰り出すと、悲鳴をあげながら砂となって消えていった。
(あっちは任せても大丈夫そうね…)
そう判断したリアラは、残りのスケアクロウを倒すことに集中した。
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