Animal Knight 20
「薔薇って、こんなに種類あるんですね…」
「ああ、初めて来た時、俺も驚いた」
「あ、あれ、ディーヴァ好きなんじゃねぇ?」
「え?あ、本当だ、きれーい」
色とりどりの薔薇に囲まれながら、四人は歩く。
ふいに、若が何かに気づいて声を上げる。
「なあ、あそこに何かあるぜ」
「え?あ、本当だ」
若が指差した先には、敷地内に設けられた石垣に囲まれた小さな池に、切り花になった薔薇が差されていた。
近寄ってみると、側に小さな看板があり、『剪定した時の薔薇です。ご自由にお持ち帰りください』と書いてある。
「わ、これ全部もらっていいやつなの?」
「すごいね、どれもきれい…」
「せっかくだから、どれか持って帰るか?」
「そうですね、せっかくだからもらいましょうか」
「なあなあ、せっかくだから一人一本持って帰らねぇ?」
「あ、いいね!」
「じゃあ、みんなで選ぼっか」
「そうだな」
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