Animal Knight 14

パリィン!

「フシャーッ!」

「なっ、何だこいつ!?」


突然、店の入口側にあった窓が割れ、猫が店の中に入ってきた。驚く男の顔に、爪の攻撃を見舞う。


「い゛…っ!!」


怯んだ男の横を通りすぎ、猫はリアラの元に来ると、流れるような動きでリアラにキスした。
次の瞬間、リアラの上に大きな影がかかり、リアラが影の正体に気づいた時には、影は男を殴り飛ばしていた。


「が…っ!」


呻き声をあげ、男の身体が宙を舞う。
ドッ、と大きな音を立てて、男の身体が床に落ちた。よほどの威力だったのか、男は起き上がってこない。
影がこちらを振り向く。


「リアラ!」

「ダンテ、さん…」


影―髭はリアラの元に駆け寄ると、リアラの手を縛っている縄を引きちぎる。そして、リアラをぎゅっと抱きしめた。
震える手で髭の腕に触れたリアラは、自分を包み込む温かさに緊張の糸が切れ、そのまま眠るように意識を失った。

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