Animal Knight 5

それから一週間後、満月のある日。
出かけていた二人が家に帰ってくると、ダンテ達の姿はなく、代わりに二人の男性がいた。
混乱する二人を落ち着かせて、二人より年上であろう男性の方が説明を始めた。
自分達は『半獣』と呼ばれる種族で、普段は動物の姿で生活しているのだが、満月の日だけ人の姿になれること、生まれた時は他の人と同じ姿だが、10歳になると獣の耳と尻尾を持つ半獣の姿になること、そして、自分ともう一人の男性は親戚で、気まぐれに人に飼われて暮らしていたが、面倒をみきれないのか、一ヶ月前にダンボールに入れて捨てられ、餌も食べられず、雨に打たれて弱っていたところに、リアラとディーヴァが来て助けてくれたことを話した。
その話にかなり驚いたディーヴァに対し、リアラは大して驚かなかった。不思議に思ってディーヴァが尋ねると、リアラはためらいながらも理由を話してくれた。自分も半獣なのだ、と。リアラによると、父親が狼の半獣らしく、人間の母親と結婚して自分が生まれた。そして、女性の『半獣』は男性の『半獣』と違い獣の耳と尻尾を持たないこと、女性の『半獣』は極めて珍しい存在であることを教えてくれた。
思いがけないことで同居人の秘密を知ってしまったディーヴァ、自分と同じ種族に会ったリアラだったが、ダンテ達の秘密を知ったからとて追い出す気もなく、これからも二人と二匹で暮らすことにした。
その後、ダンテ達が満月の日以外にもキスをすることで半獣の姿になれること、自分達がそれぞれのダンテに恋をすることなど知らずに―。
今ではリアラと髭、ディーヴァと若は恋人同士で、二人は恋人に振り回される日々を送っている。

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