命の砂時計 7
大通りの商店街にやってきた二人は、いろんな店を見て回っていた。
服や雑貨、日用品など、普段なかなか見て回れないところを回り、二人は楽しそうに話をしながら、買い物を楽しんでいた。
途中、ある店を通った時に名前が声を上げた。
「あ」
「どうした?」
名前は興味深そうに店のショーウィンドウを見る。大小様々な時計が並べられているところを見ると、この店はどうやら時計屋らしい。
感嘆したように名前は言う。
「こんなところに時計屋さんあるんだね…」
「まあ、こんなところでも時計は必要だろうからな」
ショーウィンドウの中を見回していた名前は、ふとあるものに気づき、目を止めた。
それは、小さな砂時計だった。全体がガラスで出来ており、中で白い砂がサラサラと流れ落ちている。
「……」
突然表情を曇らせてしまった名前に、ダンテは心配そうに声をかける。
「名前?」
「!あ、ごめん、何でもない」
行こ?とダンテを促し、車椅子を押す名前。いぶかしがりながらも、ダンテは名前の後に続いた。
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