家事だって大変なんです 4

「ディーヴァ、終わったぞ!」

「あ、お疲れー。ちょっと休憩したら?ちょうどお茶淹れるところだから」

「ああ」


頷き、一旦掃除用具を片付けに姿を消したダンテはすぐに戻ってきてキッチンに入る。キッチンの近くにある椅子に座ると、ディーヴァが淹れたての紅茶をテーブルの上に置いた。


「はい、どうぞ」

「サンキュー」


お礼を言うと、ダンテはティーカップを持ち上げる。ゆらりと揺れる琥珀色の紅茶から自分の好物の匂いがふわりと立ち上り、お、とダンテが声を上げる。


「イチゴの匂いがするな、これ」

「あ、気づいた?これ、苺の紅茶なんだ。ダンテがんばってくれてるから、ちょっとしたお礼」

「ディーヴァ…」


そう言ってにこっと笑うディーヴァに、感極まったダンテは彼女を抱きしめる。


「これくらいお安い御用だ!ディーヴァのためなら何でもやるぜ!」

「ふふ、ありがとダンテ」


子供を褒めるようにディーヴァがダンテの頭を撫でてやると、ダンテは顔を上げて問う。


「なあ、他にやることあるか?」

「うーん、そうだなあ…洗濯、とかかな」

「洗濯な、わかった!」

「でもダンテ、どの洗剤使ってるかとかわからないでしょ?まずはそれを教えてからね」

「おう!」


大きく頷くダンテに苦笑しながら、ディーヴァはティーカップに口をつけた。

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