shopping time! 10
「どうだった?楽しかったか?」
「はい、とても。みんなで出かけることなんて初めてだったから、楽しかったです」
「俺もだ。たまにはこういうのもいいかもな」
「はい」
日も暮れてきた中、歩きながらリアラとダンテは今日のことを話す。せっかくだし、このまま食事をして帰ろうということになり、四人で店を探しているところだった。二人の前を歩くティナとネロは何を食べるか話しあっている。
「リアラ」
「はい?」
「手、出してみろ」
ダンテの言葉に首を傾げながらもリアラがダンテに左手を差し出すと、ダンテはコートのポケットから何かを取り出し、リアラの手に着ける。
「いいぞ」
「?…あ…」
ダンテに言われてリアラが自分の腕を見てみると、そこには白い革紐のブレスレットが着けられていた。二重になった革紐の片方には、雪の結晶の形をしたシルバーのパーツが付いている。
じっとブレスレットを見つめるリアラに、ダンテが話す。
「シルバーアクセサリーの店にいる時に買ったんだ。お前、これずっと見てただろ?」
「わざわざ、選んでくれたんですか…?」
「まあ、すぐに決まったけどな。お前のイメージにぴったりだし」
俺のは買ってすぐに着けた、とダンテがコートの袖をあげて見せた右腕には、色違いの黒い革紐に月のシルバーのパーツが付いたブレスレット。以前、自分がダンテを『月』だと言ったことを思い出し、リアラは顔を綻ばせる。
「お揃い、ですか」
「まあ、たまにはいいだろ」
そう言うと、自分の右手をリアラの左手に絡め、肩を寄せてダンテは呟く。
「…いつも寂しい思いさせて、ごめんな。また近い内にそっちに行くから、待っててくれるか?」
「…寂しくなんかないですよ、ダンテさんが私を想っててくれること、ちゃんとわかってますから。依頼で怪我とか、しないでくださいね」
「ああ。…愛してる、リアラ」
「…私もです、ダンテさん」
目を細め微笑む恋人の額に、ダンテは静かに口付けた。
***
11月4日が土間様のお誕生日ということで、お祝いに書かせて頂きました。書き始めたのが誕生日の後だったので、こんな遅くに完成となりました、すみません…。
リクエストは『長編夢主と土間様宅夢主でお買い物』でした。こちらの長編読んでて思いついたそうです、ありがとうございます(^ ^)思いっきりダンリアにしました、すみません(笑)
以前、相互記念で書かせて頂いた小説と同じ設定で書いてます。みんなでお出かけにしたので、それぞれ行きたいところを回ってみました。書けて満足です。
最後のおじさんの台詞はね…自然と出てきちゃったんですよ、なら書くっきゃないと思いまして。書いててとても恥ずかしかったです、内心悶絶してました←
ちょこっとネロキリ入ってます。
土間様のみお持ち帰り可です。
土間様、お誕生日おめでとうございます!
2014.11.14
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[mokuji]
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