shopping time! 6
次にやって来たのは、シルバーアクセサリーを売る専門店。ネロが雑誌で見つけたものを探したいとのことで立ち寄った。行きつけという程ではないが時々来ているらしく、店主もネロのことを知っていた。
「おー、すごい!」
「へえ…坊やもいい趣味してるじゃないか」
「うっせ。…じゃあ、俺雑誌に載ってたやつ探しに行くから」
「うん、行ってらっしゃい。私達はお店の中を回ってるね」
「おう」
頷くと、ネロは目当ての物を探しに店の奥へと行ってしまった。迷いのない動きに、三人でくすりと笑みを零す。
「動き早いなあ…待ちきれない、って感じだったね」
「さっきのティナと同じ顔してたよ。目が輝いてた」
「好きなもんには目がない、ってか。坊やもかわいいところあるじゃないか」
「あの様子だと、少し時間かかるかもね…あたし達も何か見てよっか」
「そうだね」
ティナの言葉に頷き、本屋の時と同じように各々行動し始める。リアラがガラス越しに商品を見ていると、隣りにいたダンテが話しかけてきた。
「それ、気になるのか?」
「ええ、すてきだな、と思って」
そう言ってリアラが視線を戻した先には、色とりどりの革紐にシルバーのパーツが付いたブレスレット。動物や月、十字架など様々なパーツが付いていて、種類が豊富にあるようだった。
「へえ、結構種類があるんだな」
「見てて楽しいですよね」
「ああ」
ブレスレットを見つめるリアラはとても楽しそうで、ダンテは顔を綻ばせる。
「リアラ、見て見て!こっちにかわいいネックレスあるよ!」
「え、どれどれ?」
ティナに呼ばれ、そちらへと移動するリアラ。その後ろ姿を見送った後、ダンテはリアラの見ていたブレスレットへと視線を移し、何かを選ぶように考え始めた。
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