shopping time! 5
「わ、すごい…」
「すごいでしょ?ここ小さいお店だけど、本たくさんあるから好きなんだ」
ティナ行きつけの本屋は、小さいながらも本棚がずらりと並び、棚にはぎっしりと本が詰められていた。
キョロキョロと辺りを見回すリアラに、ティナが話しかける。
「リアラは何かほしい本とかある?」
「私は特には…あまり本屋さんに来ることもないし、来ても家具の雑誌を読むくらいだから…」
「そっか。じゃあ、あたしのほしい本探すのに付き合ってもらってもいい?」
「うん」
「ありがと」
「じゃあ、俺は雑誌でも見てるわ」
「俺は適当に店内回ってるな」
「わかった。行こ、リアラ」
「うん」
各々行きたいところへと向かい、ティナはリアラを連れ、新刊が並ぶコーナーへと向かう。
「えーっと…あ、あったあった!」
お目当の本を見つけ、ティナの目が輝く。ティナの様子にくすっと笑みを漏らし、リアラは彼女の持つ本を覗き見る。
「ティナは本当に本が好きね」
「そうでもないよ、気になるのあったら読んでるだけで…これ、すごいおもしろいんだ」
「そんなにおもしろいの?」
「うん。推理小説なんだけど、殺人が起こる毎の緊迫した感じがさ、またリアルで次が気になって読み進めちゃうんだよね」
「へえ…」
「よかったらリアラも読んでみない?あたしの貸したげる」
「いいの?」
「うん」
「じゃあ、せっかくだから借りてみようかな」
「じゃあ、帰ったら貸したげるね。あたしの用事は終わったし、雑誌見に行こ。リアラの読みたいのあるかも」
「うん」
お互いに微笑みながら、手を繋いでティナとリアラは雑誌コーナーへと移動した。
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