あなたと一緒なら 2
「いろんなお店があるのね」
「ああ、俺達の住むところとは大違いだな」
商店街の道を歩きながら、二人は辺りを見回す。食材から服、靴、雑貨ーありとあらゆる店が連なっており、どこから見ようか迷ってしまう。
「紫乃はどこか見たいところあるか?」
「そうね…」
ダンテの言葉に辺りを見回した紫乃は、ある一つの店に目を留めた。
「あそこに行ってみたいんだけど、いい?」
紫乃が指差したのは壁が赤茶色のレンガでできた小さな店。窓から見える店内はアクセサリーや髪留めがたくさん並べられている。おそらく装飾品をあつかう店なのだろう。
「紫乃が行きたいところならどこへでもついていくさ」
「ありがとう、じゃあ行きましょうか」
嬉しそうに微笑み、紫乃は店に向かって歩き出した。
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