Nursing song of bright blue 1

パチリ、と目が覚めた。一番最初に視界に映ったのは、どこまでも白い空。


「…あれ?」


むくりと起き上がり、私は首を傾げる。確か、私は自分の部屋で寝ていたはずなんだけれど。
しばらく辺りを見回して、ようやく理由がわかった。


(ああ、夢か)


今着ているのは、寝る時に身につけていたショートパンツと薄手のセーターではなく、普段着(でもあり、仕事着)として着ている黒いショートパンツに紺色のハイネックだ。ご丁寧に白いコート、白いロングブーツまで身につけている。


(狩りをするわけでもあるまいし)


はぁ、とため息をつき、私はこれからどうするか考え始める。
確か、布団に入ったのは10時頃。今日は特に依頼もなかったし、したいこともなかったから、夕食の片づけ、洗濯物を洗濯機に入れてと手早く今日のやることを済ませ、お風呂に入って布団に潜り込んだ。ダンテさんはお酒を呑みたい、とか言ってたから、今ごろゆっくりとお酒を呑んでいるんだろう。


(今は11時…くらいかな)


眠りに入ってからまだそう時間は経っていないだろう。朝まではまだまだ時間がある。


(座ってるのも退屈だし…そこらへん歩いてみようかな)


そう思い、私は立ち上がると、白い世界を歩き出した。

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