幸せのレシピ 6
夕食を終え、リアラが後片付けをしていると、ソファに座っていたダンテが声をかけてきた。
「リアラ、何か飲み物もらえるか?」
「洗い物終わってからでもいいですか?もう少ししたら終わりますから」
「ああ、悪いな」
「いいえ」
短いやり取りを終えると、リアラは手早く食器をすすぎ、布巾で吹いて棚へと戻す。5分程でその作業を終えると、やかんに水を入れ、コンロの火にかける。
「ダンテさん、カフェオレでいいですか?」
「ああ」
「わかりました。デザートもあるんですけど、よかったら食べませんか?」
「デザート?何か作ったのか?」
「はい、とっておきのやつです」
リアラが悪戯っぽく笑うと、こちらを見ていたダンテは楽しそうに笑う。
「とっておきか、ならいただくとするかな」
「わかりました、じゃあ、ちょっと待っててくださいね」
にこっと笑うと、リアラは棚から皿を取り出し、デザートの準備を始めた。
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