ハラハラドキドキプチ旅行! 7
「わ、外も広いね!」
「本当だ…景色も見れて、中とはまた違った雰囲気だね」
しばらく中の風呂を堪能した二人は、露天風呂も入ろうと外に出てきた。露天風呂は浴槽を囲む屋根以外全て岩で出来ていて、中の風呂とはまた違った雰囲気を醸し出していた。
「うぅ、寒い…リアラお姉ちゃん、早く入ろ」
「そうだね、身体が冷えちゃう」
身体が冷えない内にと、二人はお湯に浸かる。浴槽の岩に寄りかかると、二人はほぅ、と息を吐いた。
「気持ちいい…」
「リアラお姉ちゃん、お風呂大好きだもんね。日本の人と気が合いそう」
「そうかも。事務所のお風呂だと、こうやって景色見ながら入れないし…すごい貴重な体験」
そう言うと、リアラは振り返って景色を眺める。今は季節が冬のため、庭の木々に雪が積もり、一面真っ白だった。いつの間にか降り始めた雪が静かに地面に落ちていく。
リアラの後ろ姿を眺めていたディーヴァがポツリと呟く。
「リアラお姉ちゃんって、背中きれいだね」
「えっ!?」
いきなり言われた言葉に、リアラは勢いよくディーヴァの方を振り返り慌て始める。
「ど、どうしたの!?いきなり…!」
「んー、なんかずっと見てたらね、そう思ったの」
先程と同じような会話をし、ディーヴァはため息をつく。
「リアラお姉ちゃん、きれいでうらやましいなあ…それに、すごく大人っぽいし」
「ディーヴァちゃんもきれいだよ」
「でも、あたし童顔だし子供っぽいし…」
そう言い、落ち込んでしまったディーヴァに近寄ると、リアラはディーヴァの手を取って言う。
「ディーヴァちゃんにはディーヴァちゃんのよさがあるんだよ。だから、そんなに落ち込まないで」
「リアラお姉ちゃん…」
「それに、ディーヴァちゃんだからこそ、若は好きになったんでしょう?」
「…うん。ありがとう、リアラお姉ちゃん」
ようやくディーヴァが笑うと、リアラも笑みを返す。
そういえば、と思い出したようにディーヴァが口を開いた。
[ 115/220 ][*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]