甘えん坊な狼さん 2
夜も更け、もう少しで日付も変わろうとしている頃。ダンテは事務所への道を歩いていた。
(遅くなっちまったな…)
場所はそれほど遠くなかったものの、悪魔の数が多く、全て狩るのに時間がかかってしまった。
思わずダンテはため息をつく。
(もう寝ちまってるだろうな…)
こんな夜更けだ、彼女は待ち疲れて寝てしまっただろう。
そう思いつつ、ようやく事務所の近くまで来ると、ダンテは顔を上げる。そして、事務所の明かりが点いていることに気づき、首を傾げた。
(…まだ起きてんのか?)
いつもならこの時間には消えているはずの電気が点いている。
わずかな期待を胸に、ダンテは事務所の扉を開いた。
[ 9/220 ][*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]