伝わる優しさ 2
「わぁ、きれい…!」
「野菜とかたくさん出てるな」
市場に来ると、リアラは目を輝かせた。
店には秋ならではの野菜や果物がところ狭しと並べられ、とても色鮮やかだ。多くの人々が行き交い、とても賑わっている。
ダンテはリアラの手をゆっくりと掴む。リアラは目を瞬かせ、ダンテを見上げる。
「人が多いからな、はぐれたら困るだろ?なるべく離れないようにな」
「…うん」
ダンテの優しさにふわりと柔らかい笑みを浮かべ、リアラはダンテの手を握り返す。
「何買うんだ?」
「じゃがいもとかさつまいもとか…にんじんも旬ですからね、そういうのを買いたいです。今日はシチューにしましょうか。デザートはスイートポテトにして」
「いいな、うまそうだ」
夕食のメニューを話しながら、二人は市場に入った。
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