▼ 秘密(?)の特訓 4
「ネロ、朝食ができたぞ」
「…何やってんだ、坊や?」
姿を現したのは二代目だった。この時間には珍しく、髭もいる。
新しい遊びか?という髭を軽く睨み、ネロは言う。
「ちげーよ、こいつらが乗ってきたんだ」
「ティナならわかるが、リアラとディーヴァもか?珍しい」
「ティナが誘ったんだよ」
ネロがティナを見ると、ティナは楽しそうにぶいぶいと鳴く。
「ま、楽しそうで何よりだ。坊やも足鍛えるのにちょうどいいだろ」
「人事だと思いやがって…!」
「まあ落ち着け、ネロ。髭もからかうな」
「はいはい」
髭が肩を竦めると、二代目は扉を大きく開ける。
「みんな揃っているから、中に入ってくれ。ティナ、ディーヴァ、おいで」
「ぶい!」
「ぶい…」
「リアラもおいで」
「しあ!」
二代目と髭に呼ばれ、ネロの足から下りると、ティナ達は事務所の中に入っていく。
ようやく解放された足を下ろし、台を持ったネロも中に入ろうとすると、ふいに髭が口を開いた。
「お前らって似てるな」
「誰のことだよ?」
「お前とリアラ。いやに真面目なところがさ」
「俺は真面目じゃねえよ。真面目なのはリアラだろ」
「毎日鍛練してるのは真面目ってことじゃないのか?」
髭の言葉に、ネロは眉間に皺を寄せる。
「…知ってたのかよ」
「みんな知ってると思うぞ」
そう言うと、髭は壁に預けていた身体を起こす。
「後でリアラを風呂に入れてやらなきゃな」
「おっさんに任せると不安だから、俺が入れる」
「信頼ねぇな」
「信頼なくすようなことしてばっかりだからだろ」
肩を竦める髭に皮肉を返し、ネロは事務所の中に入った。
***
二話目、いかがだったでしょうか?
今回はうちの子とネロの鍛練の話。うちの子はポケモンになっても鍛練してそうだし、ネロはこっそり努力してそうなので、何か似てるな、と思い書きました。すごくスラスラと書けた(笑)
ネロの足に乗ってる三匹が、だんご三兄弟ならぬブイズ三姉妹に見えたのは私だけですね(笑)でも、何かにぶら下がってるブイズってかわいいと思う(*^ ^*)
今度は何にしようかな?
2013.10.26