コラボ小説 | ナノ
 happy Halloween party! 5

「それにしても色っぽい格好だな。誘ってんのか?」


雪菜の座る椅子の背もたれに手を置き、髭は視線を下へと移す。
リアラのワンピースとまではいかなくとも、雪菜のドレスは胸元が大きく開いていた。普段ほとんど露出をしない彼女だから、とても新鮮だ。
髭の視線の先に気づき、慌てて雪菜は胸元を隠す。


「ど、どこ見てんの!」

「そんな格好してるお前が悪い」


そう言うと、雪菜の顎を持ち上げ、彼女が上を見上げるような体制にすると、彼女の眼鏡に手をかける。


「眼鏡ない方がきれいだぜ」


髭が眼鏡を外そうとしたその時、雪菜が髭の額に人差し指をつけて止めた。


「はい、ストップー」


にこーっと笑うと、雪菜は髭に言う。


「私はお菓子あげたからね、いたずらはできないよ」


予想外の言葉に目を瞬かせる髭に、雪菜はハロウィンお決まりの言葉を告げる。


「trick or treat、おじさん」


髭は思案すると口を開く。


「…じゃあ、」

「私があげたお菓子を渡すのはなしね?」


考えていた手を先に封じられ、髭はぐ、と言葉に詰まる。それを見ていたたまごねこも初代に向かって満面の笑みで言った。


「初代、trick or treat !」

「え」


まさか自分も言われるとは思わず、初代はうろたえる。
雪菜とたまごねこは視線を合わせると、ニヤリと笑って向かいにいる相手に告げた。


「「じゃあ、いたずらだ」」


二人はいすから立ち上がると、二人でコソコソといたずらの相談をする。


「ちょっと、思いきったのやってみようか」

「え?どんなの?」

「えっとね…」


雪菜がたまごねこの耳元で小さく告げると、たまごねこは目を見開く。


「え、本当にそれやるの!?」

「たまには勇気出して、ね?」

「…わかった」


しっかりと頷くと、二人はそれぞれの相手の元に戻る。そして目線を合わせ、頷いた。


「「せーのっ!」」

ちゅっ。

二人共背伸びをしながら、雪菜は髭の額に、たまごねこは初代の頬にキスをした。予想外の行動に、髭と初代は目を見開く。


「なっ…!」

「〜っ!」


髭は口を押さえ、初代は声にならない声を溢す。二人共顔が真っ赤で、滅多に見ない反応にその様子を見ていた皆が驚いた顔をする。


「さ、ご飯冷める前に食べよ!」

「そ、そうだよね!食べよう食べよう!」


それぞれの相手にキスをした雪菜とたまごねこも顔が真っ赤で、若はヒュウ、と口笛を吹き、バージルは呆れたように腕を組み、2様とリアラは苦笑を溢す。
結局、食事が終わるまで四人は真っ赤だったそうな。



***
ギリギリ間に合った(^q^)
うん、管理人ズ暴走してますね、すみません。やりたかったんだ、おじさんにキス…!←
あ、ネロがいないのは、キリエちゃん所属の合唱部の発表に行ったからです。仮装しなきゃだけど(笑)なので、雪菜が持たせた銀色の狼耳と尻尾をつけていることでしょう(笑)キリエちゃんは天使かな?
もう少しでハロウィンも終わりですが、最後まで楽しみましょう!
みなさん、Happy Halloween!