▼ その後 2
「わぁ、きれい…!」
「すごいな…」
ディーヴァの教えてくれた場所に来た二人は、目の前に広がる光景に感嘆の声を上げる。
地面一面に咲き誇る、ネモフィラの花。地面を埋め尽くすように咲くそれは風に揺れ、まるで水色の絨毯のようだった。
「すごい、すごい!」
子供のようにはしゃぎ、リアラは駆け出し、その場でくるくると回る。見ていたダンテには、彼女の髪色と花の色が合わさり、まるで一枚の絵画のように見えた。
「それだけ喜んでもらえれば、ディーヴァも嬉しいだろうさ」
「はい!…ありがとう、ディーヴァちゃん」
空を見上げ、リアラは呟く。
世界が違うから、この声が届くことはないのだろうけど。
…いや、きっと届く。声は届かなくとも、思いはきっと届く。
二人の姿を思い浮かべ、リアラは心からの願いを口にした。
「…二人の旅路に幸あらんことを」
きっと、二人の進む道には、苦しいことがたくさんあるだろう。けれど、二人ならきっと、それを乗り越えていける。
…幸せに、なってね。
一方、空を見上げるリアラを見つめ、ダンテはあることを思い出していた。