コラボ小説 | ナノ
 6日目 32

光の膜がなくならない内に帰らなくてはならない。
いよいよお別れの時だ。
リアラやディーヴァ達は、心に秘めた感謝の気持ちを一心に相手に伝えた。


「それじゃ、本当にありがとう、ディーヴァちゃん、ダンテ」

「ううん、あたしこそありがとう。楽しかったよ。お姉ちゃんができたみたいだった…」

「私こそ、まるで妹や弟ができたみたいですごく嬉しかったよ」

「ぷふっ!ダンテが弟扱い…」


ディーヴァは盛大に吹き出してしまった。
見守っていただけの髭も、リアラの後ろで笑っていた。


「ちょっぴり出来の悪い弟って感じだけどね」

「オレが弟ぉ?…ま、いいけど。そうだな、リアラは姉のような妹のような感じがした。この数日間、すごく楽しかったぜ」


そのままリアラの肩に腕を回して、こそこそと話をする若。


「リアラ、オッサンとよろしくやれよ〜?お前からもっと色仕掛けでもしてやりゃあ一発だ」

「よ…余計なお世話!」


せっかくの感動のお別れが、若のせいで台無しだ。
リアラは肩に回された若の腕を思いきり叩いてそこから逃れた。


「?いきなり叫んだりなんかしてどうした、リアラ」

「ダンテさん…っ!!なんでもないです…」


件の髭から声をかけられ、リアラはわたわたと慌てた。