コラボ小説 | ナノ
 6日目 19

軽く息を弾ませてリアラは背中を振り返る。


(どうだった?)


しかし、振り返った先にいたのは青い顔をしたディーヴァと、上を向いて呆けている若だった。


「リアラお姉ちゃん…速すぎるよ…うぷっ」

「まさかこんな速いとは…オレの完敗だ……」


ディーヴァにいたってはリバース寸前。
おい、一応ヒロインの1人なんだから吐くなよ?リバースすんなよ?


(あ……)


若の挑発にのり、一瞬でもディーヴァの存在を忘れた自分を叱りたくなった。
半ば転がるようにしてリアラの背中から降りた2人を待って、リアラは魔狼から人の姿へと転じた。
そして謝罪の言葉とともに、ディーヴァの背をさする。


「ごめんね。ディーヴァちゃん、大丈夫?」

「うん、大丈夫…ありがと」

「ダンテもごめんね…」

「まあ、気にするな」


ディーヴァと違って回復が早いのか、若はへらりと笑って返した。