コラボ小説 | ナノ
 party of the full moon 1

夜、雪菜の部屋にて。


「わー、月きれいだねー」

「今日は満月だからね。あと8年は来ないらしいよ?」

「そうなの?私、お月見の日って、毎年満月だと思ってた」

「私も。おもしろいよねー」


白いローテーブルを囲み、三人は窓から見える月を見ながらおしゃべりを楽しんでいた。
ちなみに三人共寝間着で、雪菜はグレーのロングワンピースにベージュのカーディガン、たまごねこは淡いピンクのカットソーワンピースに猫耳付きの黒いパーカー、リアラは碧のタンクトップに白いショートパンツ、水色のパーカーを着ている。


「暑い暑いと思ってたらもう秋かー…早いね」

「そうだね、何かあっという間だった」

「でも、いい思い出いっぱいできたね。皆で花火見に行ったの、すごく楽しかった」

「ああ、浴衣着て行ったやつね。皆似合ってから、思わず見惚れちゃったよ」

「若とおっさん、かなり着崩してたよね。つなちゃん、何度も注意してたもんね」

「あれは着崩すっていうより、はだけてるってレベルだよ。お腹見えかけてたじゃん」

「雪菜、顔真っ赤にしながら注意してたものね。二人共からかうから、大変だったでしょう?」

「本当に、たち悪いったらないよ。置いていこうかと思った」

「バージルが注意してくれてよかったね。すごい形相してたけど」

「あれはすごかった…おかげで助かったから、感謝してるけど」


そう言い、雪菜はテーブルの上にある団子の乗った皿に手を伸ばす。


「ん、胡桃おいしー♪」

「つなちゃん、お団子好きだよねー。特に胡桃だれのやつ」

「けっこうおいしいよ。串団子の中では一番好き」

「私も胡桃だれが一番好きかな」

「リアラ、ナッツ系好きだもんね。食べ物の好み、私に似てるよね」

「つなちゃんが生みの親だからじゃない?ほら、子は親に似るっていうし」

「そうかな」


雪菜はくすくすと笑う。


「ダンテ達もお団子食べてるのかなぁ…」

「食べてると思うよ。ただ、どれが好みかわからないけど」


雪菜とたまごねこが用意した団子は、みたらし、あんこ、ごま、胡桃の4つだ。ダンテ達は興味津々といった顔をしていたから、どれかを食べているとは思うのだが。


「バージルはあまり甘いの好きじゃないから、ごまかな」

「そうだね。2様は一番甘党だから、あんこかな。他の三人はみたらしだと思う」

「そんな感じがするね。胡桃もおいしいから、誰か食べてみてくれないかなー…」

「おっさん食べてくれればいいね。つなちゃんと同じ味好きだってことになるもんね」

「な、何言ってるの、ねこちゃん」


慌てたように手を振る雪菜。その顔は赤く染まっている。
リアラと二人でくすくすと笑いながら、たまごねこは話題を変えた。