コラボ小説 | ナノ
 6日目 9

朝食のメインはパンケーキにしようと思ったのだが、はちみつがあまりなかったのでやめた。
リアラが来る前のことだが、ディーヴァが作ったパンケーキに若が大量にかけて使ってしまったらしい。
髭も甘いものは好きな方だが、甘党にもほどがある。
いつか病気になりそうで少し怖い。
変わりに野菜やベーコン、それにチーズなどをたっぷり挟んだサンドイッチにすることにした。
幸い、ここの家主はチーズが大好物なので冷蔵庫や食料保存庫には大量にある。
サンドイッチとスープ、簡単なサラダにドリンクがあればいいだろう。
たくさん具材を挟んだサンドイッチにすれば、メインディッシュも要らないはず。


「どんなのを作るんだ?」

「野菜をたっぷり挟んだBLTサンドや、パストラミハムとディーヴァちゃんが好きなチーズをたくさん混ぜたスクランブルエッグを挟んだものにしようと思います」

「美味そうだ」

「ダンテさんは洗ってあるレタスを千切ったりミニトマトを切ったりして器に盛り付けてください」

「わかった、任せろ。なんだかこうやって一緒に作ってると…」

「作ってると、なんですか?」


トントントンと、小さなトマトを切りながら感慨深く笑みをこぼす。


「いや、…新婚みたいだなって」

「しっ新婚…っ!?」


思わず手に持っていたバターナイフを取り落としそうになった。


「あ…わ、悪い……」

「い、いえ…」


髭は自分の言葉にハッとして赤くなる。
思うまま口にしてしまい、リアラを困らせてしまったかもしれない。
2人はリアラの指示のもと、お互いに顔を赤くしたまま朝食を作っていった。