コラボ小説 | ナノ
 6日目 8

1階に降りたリアラと髭は、手を洗ってエプロンをお互いに結んだ。
若の部屋にかかっていた黒いエプロンを髭がつけている。
料理はしないと言っていたから、手伝いをする時などに使っていたのだろう。
対してリアラは、キッチンにかかったままのディーヴァのピンク色のエプロンである。
裾などについた白いフリルがとてもかわいらしい。
リアラはあまり暖色系は身に付けないのだが、意外や意外。
控えめなピンクだからだろうか、とても似合っていた。


「ピンクもかわいいな」

「ディーヴァちゃんのを借りたんです。ダンテが選んだエプロンらしいですよ」

「へぇ…アイツ結構いい趣味してるじゃないか。この短さといいフリルといい、裸エプロンでもやるつもりなんだろうな」


さらっととんでもないことを言う髭。
リアラは裸エプロン姿のディーヴァを想像し、頬を朱に染めた。


「まさかそんな…。あ、でもダンテだったらやりかねない、ですよね……?」


ディーヴァの今後がひどく心配でたまらない。
自分が帰ってしまって本当に大丈夫なのだろうか…。
考えて唸り始めたリアラ。
髭は苦笑して、水を入れたケトルに火をつけた。


「ともかく、あいつらが起きない内に作っちまおうぜ」

「あ、はい」


リアラも食材を手にした。