▼ 6日目 4
「ん…」
リアラはゆっくりとその双眸を開けた。
「あれ、私…?ここは……?」
小さく呟く。
視界に入る天井は、木目調。
でも、ここ数日見ていた木目ではない。
ディーヴァと共に歌ったところまでは覚えているが、そのあとの記憶があやふやである。
いつの間にか眠りに落ちてしまったようだ。
動こうと体をひねろうとして、リアラはあまり身動きがとれないことに気がついた。
加えて、目の前には見覚えのある黒い布が広がっているのだ。
慣れ親しんだ髭のインナーウエアに見えるそれ。
そして、よく見るとたくましい腕が自分を抱きしめていた。
ゆっくりと目を上へ持っていくと…。
開いた青い目と至近距離で目が合った。
「あ。リアラ、起きたか?」
「〜〜〜ッ!!」
髭が自分を抱き寄せた状態で横になっていた。