コラボ小説 | ナノ
 6日目 3

同じ頃…。
ここは、反対側に位置する部屋、白を基調としたパステルカラーに包まれたディーヴァの部屋である。
眠るディーヴァの寝顔を見ながら、若も同じく横になっていた。
スノーホワイト…お伽話に出てくる眠り姫のような、白磁の肌に薄くついた痣が痛々しい。
触手にきつく締められた時のものだ。
この痣が消えるのにはしばらくかかるかもしれない。
ディーヴァを傷物にしてしまった悔しい思いと、そのようにした悪魔が許せない思いでいっぱいだが、その怒りの矛先を向ける相手はもういない。
今はディーヴァが無事に戻ってきた、その事実だけで十分だ。
失わずにすんで本当によかった。


「お前を守れなかったらどうしようかと思ったよ…ディーヴァ」


乾いた笑いが喉から漏れる。
あの時、何よりも大切なディーヴァを失うかと思って焦った。
リアラの力を信用していないわけではなかったが、ディーヴァが攫われたと知った時…そして、黒い触手に捕らわれ悪魔に捕まっているディーヴァを見た時、もうダメかと思った。
ディーヴァの頭を撫でてから、そっと抱き締めて若は眠った。
その存在を確かめるように…。