コラボ小説 | ナノ
 5日目 29

「あ、れ…?」


軽くめまいを感じ、リアラはよろける。すぐさま、隣にいた髭が後ろに移動してリアラを支えた。
驚いた若とディーヴァがリアラの元に駆け寄る。


「おいリアラ、どうした。大丈夫か?」

「リアラお姉ちゃん、どうしたの?具合悪いの?」

「心配するな、ちょっと魔力を使いすぎたんだろ。それに加えてテレパシーで二人に同時に話しかけるなんて慣れないことをしたからな、身体にも負担がかかったんだろう」

「うう、すみません…」

「謝らなくていい。そろそろ警察が来る、ここから離れるぞ」


そう言うと、血に濡れてしまったリアラの服を隠すように自分のコートをリアラに着せ、髭は彼女を抱え上げる。


「きゃっ!?ダ、ダンテさん!?」

「若い『俺』…あーめんどくさいな、若でいいか。若、お前の事務所まで案内してくれ」

「りょーかい」

「きゃっ!ダ、ダンテ!!」


頷くと若もディーヴァを抱え上げる。
驚く二人に構わず、髭と若はその場を後にしたのだった。