▼ 5日目 21
髭はゆっくりとリアラを地面に下ろすと、座る彼女に屈んで視線を合わせる。
「リアラ、その嬢ちゃんを守ることはできるな?あいつの攻撃が当たらないように守ってやっててくれ」
「そんな、私も戦います!」
「まだ喉が治ってないだろ、それに、俺達が戦ってる間は誰がその子を守ってやるんだ?」
「…っ」
リアラはキュッ、と唇を引き結ぶ。ふいに、不安そうに服の袖を掴み、ディーヴァが見上げてきた。
「リアラお姉ちゃん…」
「ディーヴァちゃん…」
そうだ、ディーヴァは戦えない、ましてや普通の女の子なのだ、自分が守らなくてどうする。
「…わかりました」
「いい子だ」
「ディーヴァのこと頼むな、リアラ」
髭がリアラの頭にぽん、と手を置き、次いで若も同じようにすると、二人は悪魔へと視線を移す。