▼ 5日目 18
「死んだら、その白い肌がもっと白くなるんだろうね…その髪とは美しい組み合わせになるんだろうなぁ…」
「…っ!!」
男の言葉に、リアラは恐怖を感じる。
くすくすと楽しそうに笑いながら、セラータは言う。
「運が悪かったわねぇ、その子、宝石になった魂より、魂の抜かれた身体の方に興味持っちゃってね…。ネクロフィリア、っていうやつかしら。身体を好き勝手できるから、楽しいみたいよ?」
「酷い言い方だなあ、セラータ。僕は女の子をかわいがりたいだけだよ。きれいなドレスを着せて、いい部屋に住まわせてあげて…。優しく、抱いてあげて、ね?」
ゾクリとするような笑みを浮かべ、男はリアラの顎を掴む。
「死んだらそのきれいな瞳が見れなくなるのは残念だけど…。せめて、今だけでもその瞳に僕を映してよ」
そう囁き、男は顔を近づける。リアラはギュッ、と目を瞑る。
(ディーヴァちゃんを助けなきゃ、助けなきゃ…!)
そう思うのに、身体は恐怖で動かない。上手く働かない思考の中、思い浮かんだのは大切な人の姿で。
(…っ、ダンテさん…!)
リアラの頬を一筋の涙が流れた、その時。