▼ 5日目 15
「ん…」
小さく唸り、ディーヴァは目を開けた。
「ここ、どこ…?」
木や花などの植物が植えられ、きれいに整備されているのを見る感じ、どこかの家の庭なのだろう。
キョロキョロと辺りを見回すディーヴァの背後から、突然声がかかった。
「目が覚めたかい?」
「!」
ディーヴァが後ろを振り向くと、そこには自分に道を尋ねてきた男性がいた。あんなことをした理由を問い詰めようとディーヴァは身体ごと後ろを振り向こうとするが、何か黒い触手のようなものに縛られていて、身体を自由に動かすことができない。
「ごめんね、こんなことをして。もうすぐで解放されると思うからさ」
「なんでこんなことをするの!?」
『決まってるじゃない、氷の半魔をおびき寄せるためよ』
ふいに女性の声が響き、男性のすぐ隣に自分達を襲ったあの悪魔が姿を現した。
「!あなた、2日前にあたし達を襲った…!」
『お久しぶり、天使さん。もうすぐあの半魔が来るだろうから、おとなしくしててちょうだいね』
にっこりと笑って悪魔が言った時、男が何かに気づいたように顔を上げた。