コラボ小説 | ナノ
 4日目 62

まるで麻薬だ。
ダンテは内なる悪魔が勝手に得ようとする天使の力で。
ディーヴァはダンテから与えられる刺激で脳がとろけそうになり。
お互いの甘い麻薬のようなキスで痺れ、酔いしれる。
やがて満足したのか、ダンテは切なそうな表情でゆっくりと唇を離した。
ディーヴァも同じような表情でダンテを見つめている。
離れるに従い、つながった銀糸が名残惜しげにぷつんと切れる。
気がつけばどちらも息が乱れていた。
お互いの唾液でテラテラと光る口元を拭い、2人は見つめあう。


「……ダンテのばか」

「悪いな。でもオレはいつだってディーヴァとキスしてたいんだよ」


頬を膨らませて言ってはいるが、どこかディーヴァはうれしそうだった。
そしてその一部始終を最初から最後までしっかりと見てしまったリアラ。
ハプニングでだったが、自分の世界のダンテとのキスをついこの間経験したばかり。
リアラはあの時から少しずつお互いを意識をし始めている。
もしかしたら…。
私もいつかダンテさんと…。
唇をそっと触ると思い出されるあの時の唇の感触。
そしていましがた見てしまったダンテとディーヴァの激しいキスシーン。
目を閉じても瞼の裏にその情景がよみがえり、悶々して一晩中眠れなかったリアラだった。