コラボ小説 | ナノ
 4日目 32

「あの…リアラお姉ちゃん……」

「ん?どうしたの…?」


言いづらそうにもじもじしながらディーヴァが言う。
リアラはディーヴァの目線にあわせて少し屈むと、エメラルドの双眸を覗き込んだ。


「うちにはパフェグラスが2つしかないの」

「…え?それだと3人分のストロベリーサンデーは作れないよね」


2つのパフェグラスに、3人の人間…どう考えても数が合わない、足りない。


「あ、それはいいの!ストロベリーサンデーはあたし食べないから。だからあたしの分に関しては気にしないでね」

「そう…?」


ちなみにディーヴァは簡単にだが、小さなアップルパイを作って食べる予定だ。
…自分だけずるい。
むしろ、ストロベリーサンデーのついでにアップルパイも出せよ!
という、天の…いや、ダンテの声が聞こえてきそうだ。


「今ひとつ割っちゃったでしょ?でも割ったと言ってもダンテにストロベリーサンデーの我慢はさせられないもん」


我慢させたら大変なことになりかねない。
きっとその悪魔の力を暴走させて世界を破滅させるに違いない!
リアラも大変なことになるとわかっているのか、苦笑しながら深く頷いた。


「かと言ってリアラお姉ちゃんにはあたしのストロベリーサンデー、食べてほしいし…うーん……」


お互いを知るにつれ、リアラはダンテ同様、苺が好きだと聞いたディーヴァ。
なら、自分のストロベリーサンデーを一度食べてみてほしいと、そう思うのだ。


「ダンテの分は違うグラスで作るしかないかな〜って。いつものじゃない!とかうるさかったら黙らせていいから、そこんとこよろしく」


その話をじっと聞いていたリアラがゆっくりと挙手する。


「よかったら…グラス作ろうか?」

「ありがとう、じゃあ頼も……。ん?作るって…、えぇぇっ!?」


ニコニコ笑ってそう言うリアラに、ディーヴァは目を大きくして驚きを隠せなかった。