コラボ小説 | ナノ
 4日目 24

一連のやりとりを見ていたリアラがクスクス笑う。


「ダンテったら保護者みたいね」

「そなの、ダンテはあたしの保護者なんだよ。ね?ダンテ」

「ああ、オレはディーヴァの恋人だが、家族であり、保護者でもあるんだよ」

「頼りない保護者だけどね」

「頼りないは余計だ」


ダンテはディーヴァを小さく小突いた。
ふざけあってはいるが、本当にお互いを大事にしているんだとわかる。
『家族』。
自分の世界でもダンテと自分は、似た関係だ。
それを思いだして、なんだか胸の内がほっこりと暖かくなるのを感じたリアラだった。


「とにかく、別にいいんですぅー!せっかくリアラお姉ちゃんが来てくれてるんだもん。来るのも突然なら帰るのも突然ってことだってあるでしょ?今日くらいは一緒にいたいのー!!」


ダンテから離れて、今度はリアラに抱き着くディーヴァ。
なんだか妹のよう。
その抱擁を受け入れたリアラはディーヴァを撫でながら、やんわりと言い聞かせた。


「ディーヴァちゃん。その気持ちはうれしいけどずる休みはしちゃだめだよ?明日はちゃんと学校行こうね?」

「はぁ〜い、ごめんなさ〜い」

「そうそう。卒業できなくなってもオレはしらねーよ」


そうである。
入学するよりも、卒業する方が大変なのだ。
休み過ぎてというより、ずる休みがばれた時が恐ろしい。
それはもう、悪魔なんか目じゃないほどに。
それを思い出した瞬間、ギクッと強張るディーヴァの表情。


「そ、それはないと…思う、よ?」

「声が裏返ってるぞ、ディーヴァ」

「うんうん」

「あは、あはははは…」


明日は何があっても必ず学校に行こう、そう思うディーヴァだった。