▼ 4日目 18
そしてその甘い雰囲気をブチ壊すかのような、ＫＹな男がここに１人…。
「さびしくなんてないぜ！オレにはディーヴァがいる！！」
ドヤッ！キリッ！！
そんな表情で割り込んで来たのは若。
リアラはそんな若を邪見にすることもなく、むしろほほえましいと思ってにっこりと２人のダンテに笑顔を向けた。
「ダンテさん、今名前が出てきた女の子…ディーヴァちゃんっていう女の子が『ダンテ』と一緒にいるんです」
「へぇ…ディーヴァね。その様子じゃ恋人かなんかか？」
「おう、恋人だぜ！」
若は胸を叩きふんぞりかえって言うが、どこに威張る要素があったのだろう。
謎ではあるが、本人が嬉しそうなのでよしとしよう。
「んで、その恋人ちゃんはどこにいるんだ？」
「学校の制服に着替え中なんですよ」
「が、学生！？お前…とうとうロリコンの道に走ったのか…。確かに守備範囲は広い方だが、俺でもさすがに幼女や学生には手を出さないぜ？」
相手は学生ということで、髭は疑惑と不信の目を若に向ける。
若い自分といえど、世界が違うだけでここまで性癖にまで違いが生じるとでもいうのだろうか…。
「ちっげーよ！！幼女じゃねーって！胸もでけーしな！…まあ、童顔だけど…」
「ならいい」
「そのディーヴァちゃんなんですけど…」
リアラは若の言葉も時折借りて、ディーヴァが天使の血をひいた人間であることや、この世界で２人が経験したことなどをわかる範囲、教えられる範囲、髭に伝えた。