▼ 3日目 16
「リアラお姉ちゃん、服はあたしの部屋に置いておいたよ」
「ありがとう、ディーヴァちゃん。もう少しでご飯できるから、待っててね」
「あ、よかったら手伝うよ!」
「いいの?」
「うん、ダンテはお風呂入ってるし、他にやることないからさ」
「そっか、じゃあ、お言葉に甘えてお願いしようかな。食器を用意してもらってもいい?」
「了解!」
ビシッと敬礼のポーズを取ると、ディーヴァは食器棚から皿を出し始める。
あの後事務所に帰ってきた三人は、それぞれの仕事を始めた。リアラは夕食の準備、ディーヴァは買ってきた物の整理、ダンテは風呂洗い。手分けしてやれば早いもので、一足先に仕事を終えたダンテは風呂に入っている。
テーブルに食器を並べながら、ディーヴァは言う。
「リアラお姉ちゃん、エプロンよく似合ってるね」
ディーヴァの視線の先には、今日買ったばかりの薄手のニットとショートパンツに、自分がいつも使っているフリフリのピンクのエプロンを着けたリアラの姿。髪は料理の邪魔にならないようにと、シュシュでまとめられている。
恥ずかしそうにリアラは微笑む。
「そうかな?あんまりピンクって着ないからわからないや」
「いつもはどんなエプロン着けてるの?」
「青系のチェックが入った、シンプルなやつだよ。使いやすいのが一番」
「リアラお姉ちゃんらしいね」
お互いにくすくすと笑みを漏らすと、二人は準備を続ける。
そういえば、とリアラが口を開いた。