▼ 3日目 4
「あーうまかった!やっぱりディーヴァの作るメシは最高だな!」
「ふふ、よかったね。ディーヴァちゃんに感謝しなきゃだめだよ?」
くすくすと笑いながら、リアラは皿洗いを続ける。
リアラはディーヴァと二人で用意しておいた昼食をダンテと一緒に食べおえたところだった。今はキッチンで後片づけをしているところである。
ディーヴァと二人で料理をしている時、学校がある日でも彼女はダンテの分の昼食を作っておくという話を聞いて驚いた。自分は依頼がある時はそこまでしていないからだ。
私もそうするべきかなぁ、そんなことを考えていると、リビングのソファに座っていたダンテが話しかけてきた。
「そういえば、今日はリアラも一緒にメシ作ったんだろ?料理上手いんだな、いつも作ってんのか?」
「ふふ、ありがとう。そうだね、私が依頼でいない時以外は作ってるよ」
「あっちの『オレ』も幸せもんだな、いつもこんな上手いメシが食えるなんて」
「ダンテさんもそう言ってくれたことがあるよ、すごく嬉しかった」
そう言うリアラの顔は幸せそうで、ダンテはポツリと呟く。
「…好きなんだな、あっちの『オレ』のこと」
「ふえっ!?」
ダンテの言葉に動揺してしまったリアラはシンクの中に皿を落としてしまった。
慌てて皿を拾い上げ、リアラはダンテの方を振り向く。
「な、な何言って…!」
「ははっ、悪い悪い。ただそう見えただけだ」
「もう…」
真っ赤になったまま、リアラは落とした皿を洗い直す。カラカラと笑いながら、ダンテは話題を変えた。
「リアラ、天気もいいし、よかったらちょっと外に出てみないか?」
「外に?出かけるってこと?」
「ああ、お前んとことあんまり変わらないかもしれねーけどさ、ずっと事務所の中にいるのも何だろ?よければ案内するぜ」
ダンテの言葉に、リアラはうーん、と考え込む。
確かに、ここに来てからまだ外に出ていないし、いい気分転換になるかもしれない。ダンテも案内してくれると言っているし。
「じゃあ、せっかくだから案内してもらおうかな」
「決まりだな。じゃあ、それ終わったら出かけようぜ」
「うん」
リアラは笑顔で頷いた。