コラボ小説 | ナノ
 3日目 2

ーリアラが別世界での生活に少し慣れた頃、リアラの世界では。


「…と、いうわけなんだ」

「…なるほどな。リアラは頼まれたことを放棄するようなやつじゃないし、何も言わずに姿を消すようなやつでもない。悪魔に襲われた可能性が高いな」


ネロの話を聞き終えたダンテは、腕を組んで思案するように答える。
2日前、事務所にいたダンテの元にネロが電話をかけてきた。焦った様子のネロに訝しみ、ダンテがどうしたのかと尋ねると、「リアラがいなくなった」とネロが言った。
連絡が来てすぐ、事務所を後にしたダンテは急いでフォルトゥナに向かい、今日の昼頃にやっとここに着いた。着いてすぐ、ネロの事務所に向かい、今こうやって彼からことのあらましを聞いたところだった。
申し訳なさそうにネロが俯く。


「ごめん、俺が一緒に行動してれば…」

「坊やのせいじゃないさ。あの日は満月だったし、あまりあの姿を見られたくなかったんだろ。…お前も、あの姿を見たんだろ?」

「…ああ」


静かにネロは頷く。
依頼に行く前に事情は聞いていたものの、依頼に行く際にリアラのあの姿を見た時、驚いて言葉が出なかった。彼女は苦笑しながら「あまりこの姿は見せたくなかったんだけど、隠したくなかったから」と言っていた。あの時、彼女も悪魔の血をひいていて、それゆえに苦しむこともあるのだと感じた。
それでも、彼女は彼女だ。何も変わりはしない。自分自身でそれを体験したからそれがよくわかっていたし、すんなりと受け入れることができた。
だが、それでも。


「…やっぱり、見られたくないよな。何言われるかわからねえし」

「そうだな」


ネロの言葉にダンテも頷く。その目には、心配の色が浮かんでいて。
そんなダンテの様子に、ネロは思う。