▼ 2日目 15
豪華な夕食のあと、食休みをして…。
ディーヴァはリアラをバスルームに案内した。
「ダンテ。お風呂、ちゃあんと洗ってお湯張ってくれた?」
「ああ。洗った洗った。湯もさっきみたらちゃんと溜まってたぜ」
この家では仕事のない日のダンテは、家事に駆り出されるらしい。
風呂掃除をするダンテ…。
想像したらなんだか笑えてしまう。
「風呂じゃなくてシャワーでもいいんじゃないか?」
「だぁめ!シャワーじゃ疲れがとれないでしょ?…さて、リアラお姉ちゃん、こちらが当家自慢の湯槽にございまーす!」
といっても、遠き極東の地である日本の大きな風呂釜であったり檜の風呂が鎮座しているわけではない。
特徴といえば、ヨーロッパ映画でよく見かける可愛らしい猫足がついたバスタブであることくらいか。
容量は、なんとか2人くらいなら入れそうな大きさ。
十分に疲れをとることはできそうである。
風呂が好きなリアラはとても嬉しそうだ。
「何からなにまで至れり尽くせり…ありがとうディーヴァちゃん。私、お風呂が大好きなの。あーあ、こっちの事務所にもこんなお風呂があったらなあ…」
「だよねー、お風呂大事!あたしもどうしても入りたかったから、バスタブの有無でこの事務所を借りることにしたんだよ〜」
ディーヴァがバスタオル類を用意しながらのほほんと言ってのける。
初耳だ。
えっ!?この事務所を借りる時にそんな条件を検索してたのかよ!!?
それを聞いたダンテはディーヴァの方を目を丸くして見た。