コラボ小説 | ナノ
 2日目 9

リアラの体にディーヴァから貰った天使の力がじわりじわりと行き渡った。
ボフン!
まるで魔法が溶ける時のような薄い水色の煙が巻き起こり、リアラの体を包みこんだ。
ゆっくりと煙が晴れた先にいたのは…。
目は魔狼状態と同じ瑠璃色をしていたが、狼の姿からは想像つかない姿があらわになる。
ただし、その身長は狼の時と変わらなくディーヴァより少し高いくらいか。
人の姿に変わっていた。
肩にかかるくらいの薄いアイスブルーの髪で、両頬に一房ずつ鎖骨までの長さの髪を垂らしている。
鎖骨まで流れるように伸びた髪は、乳白色をした半透明のリングで止められ、髪色と美しいコントラストを奏でていた。
半魔だからだろうか、その肌は白くディーヴァの肌の白さとはまた違う雰囲気。
まとう衣服は変わった形の白いコートだが、いたる場所にベルトがついていた。
見覚えある砂や汚れがわずかだがついているところを見ると、悪魔との交戦後…といったところ。


「よかった、やっと戻れた…」


ふう…と息を吐き出す声は、ディーヴァよりは少し低めの女性特有のソプラノの音色だった。