▼ 2日目 8
ダンテはディーヴァとリアラのことが不安に思いながらその夜を過ごした。
「そろそろ起きるか…」
部屋から出て廊下に出るが、ディーヴァの部屋からは人の気配がしない。
すでに起きて下に行ってしまったようだ。
まずい、ディーヴァがリアラと鉢合わせたら…。
昨日のディーヴァの態度を思い出しサアッと青ざめる。
が、階下へ急ごうとしたダンテの耳に聞こえる和気あいあいとしたディーヴァの笑い声とリアラのきゅんきゅんと甘えるように鳴く声。
「どういうこった?」
不思議に思いながらも一階に向かうダンテ。
2人は昨日のことが嘘のように仲良くなっていた。
リアラが尻尾を振りながらディーヴァのことをペロペロと舐め、ディーヴァはディーヴァでその毛皮をもふもふと堪能していたのだ。
「ふふっ、くすぐった〜い」
(優しく撫でられるとなんだかとても気持ちいいわ…)
きゃっきゃウフフ!
非常に楽しそうで何より。
「何だ、心配して損したぜ。…よかったな」
クスッと笑うと、ダンテは2人に声をかけた。
「はよ、2人とも」
「おはようダンテ!」
(あ、おはよう、ダンテ)
「オレがいない間に何があったんだ?」
一晩でこんなに変わるとはダンテにも理解できなかった。
ダンテの頭上にはクエスチョンマークが飛び交う。
「あたし達、仲よしさんになったの!ねー?」
(ええ、この短時間でとても仲良くなったと思うわ)
首を傾げてディーヴァがリアラに聞くと、同じようにリアラも首を同方向に倒して頷いた。
「自分もそう感じてるってさ」
「どゆこと?」
「オレの能力じゃあないが、半魔同士でテレパシー使えるみたいなんだ。だから何言ってるかわかる」
「ありゃ、そうなの?便利だね〜」
羨ましい、半魔ずるい!
そう言おうとした時だった。