コラボ小説 | ナノ
 The season that rotates 5

「紅、そっちは掃除終わった?」

「終わったよ!リアラは?」

「こっちもちょうど終わったよ。そろそろ着替えよっか」

「うん」


週末、やって来た約束の日。二人は部屋の掃除をしていた。せっかく恋人が来るのだから、きれいな部屋で迎えたいと考えたからだ。
周りを見回し確認を済ませると、部屋着を着替えるために二人はそれぞれの部屋に入る。
十分後、着替えを終えた二人はそれぞれの部屋から出てきた。不安気に紅は自分の着ている服を見る。


「変じゃないかな…?」

「大丈夫、かわいいよ。若もかわいいって言ってくれるよ」

「そっか…ありがと。リアラもかわいいよ」

「ふふ、ありがと」


お互いにくすくすと笑い合うと、二人は洗面所に向かう。最後の仕上げに髪を片側に纏め、お揃いのシュシュでまとめる。紅は若とお揃いのネックレスを、リアラは薔薇の付いたブレスレットを着けると、よし、と頷き合う。


「準備完了!後はダンテ達が来るのを待つだけだね」

「うん」


二人がリビングに戻ると、ちょうど外から足音が聞こえてきた。久しく聞いていなかった、聞き慣れた声も聞こえる。


「あ、来たみたい」

「早かったね」

「二人で一緒に来るなんて、仲いいのかな」

「ふふ、そうかも」


くすくすと笑い合っていると、コンコン、と扉を叩く音が響いた。玄関に向かい扉を開けると、二人は目の前の人物に微笑みかける。


「「いらっしゃい、ダンテ(さん)」」