「本当に、ありがとうございました」
「いえ、これが仕事ですから」
孤児院で一晩を過ごしたリアラとダンテは今朝依頼人に会い、依頼を無事完了させたことを報告した。
「原因の悪魔は退治しましたので、今後はこのようなことは起こらないと思います」
他の子達を助けられなくて申し訳ないですが、と悲しそうに言うリアラに、依頼人の女性は首を振る。
「いいえ、あなた方のおかげで一人助かりました。それに、これ以上犠牲が出ることはありません」
それだけで充分です、と言う女性にありがとうございます、とリアラは頭を下げる。
「今、お金を用意致します。少々お待ちくださいね」
そう言うと、女性は立ち上がった。